● 14年04月21日 ひょうきん弁護士

ひょうきん弁護士2 №80 安川電機の思想・女性差別是正裁判①



 はじめに

1980年3月4日、安川電機の思想・性別による賃金差別是正裁判が始まった。安川電機で働く24名(うち女性2名)が原告になり、九州では初めての思想・女性差別是正を求める大型の労働裁判であった。

差別の実態について被告安川電機は、「安川電機には賃金の平均とか、標準とかいう考え方はない」「毎年の査定結果の積み重ねでそうなっているものを、『平均より遅れている』と言われても」と、差別はしていないと主張した。

賃金実態調査の資料の存在は認めつつも提示に難色を示したが、裁判長の求めに応じて賃金実態調査資料を提示した。

しかし、なおも組合モデルは「平均」ではなく、多人数が占める群でしかないなどとして、「平均」と「原告の実態」の格差は「思想・女性差別」ではないとの主張に固執した。

原告側は、石口義和(安川労組賃金対策部長)証人の尋問で「組合のモデル賃金のデータは会社の資料からとったもので平均に近い」との証言を得、「平均はない」という被告会社の主張を突き崩した。

 思想差別の証明

金子堅二(元安川電機小倉工場長)証人は、1975年、76年の職場懇談会で社員に対し反共教育をしたことを悪びれずあっさりと認めた。
また76年の「希望退職募集」に反対する共産党安川支部発行の門前ビラ配布について、「会社には含み資産があるから人員整理の必要はないなどと、三日とあけずに悪口雑言のビラを配布していた」と苦々しく証言し、「時問外であろうと会社の外であろうと企業に悪影響を与えるものには厳しく対処する」と思想差別を正当化する証言をした。
田中清太郎(元安川電機八幡工場副長)も市原基二(元小倉工場工具課長)も、反共教育をしたことを認めた。


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