● 17年05月01日 ひょうきん弁護士

ひょうきん弁護士2 №185 同和保育所事件③ 市の不当な対応



私たちは本庁玄関ロビーで座り込みを始めた。

ある日、解放同盟を名乗る男がきて「樹ちゃんの件は俺もおかしいと思う、だけどこの後に書いてある解同小倉地協というのはおかしい、みんながやったわけではない。解同小倉地協一部幹部に書き直せ」という。

私達は座り込みの趣旨を書き、その前に座り込んでいたが、その中に解同小倉地協が田中さんを除名したというのがあったのである。もっともだと思ったので私達は書き直した。一部幹部が悪いために市民も部落住民も苦しんでいるのだ。

北九州市の職制は何度も市の管理規則に違反しているから出て行けと言ってきた。その度に「何を云うか、裁判に従わないのはそっちの方じゃないか、決定に従えばいつでもやめる」と追っぱらった。

そして、北九州市は5月30日、前記決定に対して即時抗告をなし、5月31日には樹ちゃん・真理子ちゃんは保育に欠ける理由はないとの理由で、貴船保育所への入所措置の解除処分を行った。驚くべき破廉恥さである。

適切な保育所へ措置すべきであるという決定が下された以上、これに従うべきであるにもかかわらず、入所措置自体を解除してしまったのである。

田中かよ子さんはパートで働いていた。ところが、2月頃からこの間題が生じ、それ以来、市との交渉などで働くことができなくなった。働くことができない理由を北九州市は自ら作っておきながら母親が働いていないことを理由に入所措置自体を解除してしまったのである。

この入所措置解除をしてからようやく林志郎民生局長は私達の前に姿を現わした。そして、私達の「栽判所の決定に従って樹ちゃん・真理子ちゃんを直ちに紫町市民館保育所へ入所措置をせよ」との要求に対し、樹ちゃん・真理子ちゃんは、保育に欠ける事由がないので入所させる必要はないと開き直ったのである。


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