● 18年11月11日 とんとん日記

とんとん日記6



およそ300人の大懇親会終了後の午後8時を回って、仁比そうへいさんと山添拓さんを囲む「国会議員をいかに活用するか」が始まりました。終日の会議の疲れはどこへやらで100人近い弁護士が集まってきました。やはり、お二人は大人気。

弁護士と国会議員・・・。確かに弁護士資格を持った国会議員は少なくありません。特に仁比さんと山添さんは弁護士として人権を守る裁判や活動を通じて、そもそもの法律や国のあり方を変えたい、そして私たちも変えてもらいたいという気持ちに押されての議員活動をされています。

実は国会議員が何をどんな観点で質問するか、あるいは過去に質問をしていたかは、裁判を戦う弁護士にとって重要です。いくら国会議員とはいえ全国津々浦々で起こっている課題についてその当事者と同じくらいの知識や関心を持っていることは無理です。ですが、当事者の困っていること、現場で起きていることをしっかりと議員に伝えて、それを国会という場でも明らかにしてもらい、政府だけではなく、他の国会議員の人たちにも気づいてもらうこと、これは極めて重要です。

また、私たちは裁判において法律の問題点を争っているときには、過去に法律が成立したときにどんな質疑がなされたかも掘り起こします。私が担当した犯罪被害者給付金の裁判では被害者の父親が殺され、遺体がみつからないままに7年以上が経過していました。この期間が経過したことから、給付金の支給はできないというのが国の対応でした。しかし、国会でこの犯罪被害者給付金を定めた法律が作られたときに、給付金は単なる見舞金ではなく、損害賠償の性質を持つと答弁されていたことも一つの要素となって、7年の壁を突破することができたのです。このとき「うわー、国会答弁って大事なんだ」と強く感じたことを思い出します。

テレビやネットニュースの国会質疑は「はい、〇〇くん」と単調に聞こえることも多く、ついつい関心が薄れがちですが、弁護士出身の仁比さん、山添さんの質問はさすが弁護士出身という鋭い質問です。ぜひ、機会があればアクセスしてみてくださいね。


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