● 18年01月25日 弁護士 東 敦子

ソンタク王に立ち向かうため3000万人署名お願いします



ソンタク王国の王様は「王様、すばらしい!」と言ってくれる人が大好き。ある日、王様は「私は憲法を変えたいんだ。備えあれば憂いなし。自衛隊を憲法に書くのだ。」と鼻の穴が膨らみます。家来たちは「さすが、王様ぁ~」、怪訝な顔をする人を見つけようものなら「お前は王様が言うことに反対するんかあ?」と睨みを利かせる。

ある日、空気を読めない敦子さんは質問した。「王様、憲法に自衛隊って書いたら、どうして備えあれば憂いなしになるんですか?」王様は「近くの国からミサイルが飛んでくるかもしれんのだぞ。心配だろ?」敦子「心配な人がいるのはわかるけど、自衛隊って書くだけでミサイル飛んでこなくなるんですか?」王様「わが国に手を出したら、やばいって思うんじゃないか?」

なんだか納得いかない敦子さん。「なんか、話がとんでるからわかりにくいです。憲法に自衛隊のことを書いたら、トランプおじさんの国と一緒に戦争しやすくなるからってこと?だから、近くの国がびびってくれるの?」王様は「まっ。そんなとこだろう。戦争って大きな声でいっちゃいかんぞ。左翼とかリベラルっていうのが騒ぐからな。」

ここまで聞いても、なんでミサイルがとんでこなくなるのかがわからない。トランプおじさんなんて気まぐれな人のご機嫌を取り続けるのに接待しまくっても、いつ蹴散らされるかわからんのに。ミサイルが海に落ちたとき、「コラー、お前何してくれるんか?」みたいになって戦争はじまっちゃう方がよっぽどやばいし。

ぶつぶつ言ってると王様がブチ切れた。「せっかく頑張ってくれる自衛隊を憲法に書かないのは申し訳ないのだ。危ないところに行くんだぞ!」これには敦子さんもブチ切れ返し。「災害のときに頑張ってくれている自衛隊にも、警察や消防、医療関係者、みんなに感謝してるよ。自衛隊だけ、憲法に書いて『もっと危ないことしてくれ』と言ってる方が無責任じゃん!だいたい、災害と戦争や武力行使は全く別物じゃないか。安全な場所にいて『私たちは死なないけど、あなたたちには感謝しているから命かけてねー』なんて言えんわい!」

家に帰って、敦子さんは考えた。確かに憲法の議論は本当にいろいろ考えると難しいし、深い。でも、9条の問題は「国のために死んでも仕方ない命がある」って考えられるかどうか。私はそういう考えにはなれない。それに物騒なこと言ったり、やろうとしたりする前にできることたくさんある。「俺とやんのか~。俺は強いぞ~。」みたいに言うために「平和主義はきれいごとだ」なんて言って9条切り捨てるのか?生きていくことや人と折り合いをつけること、国と国の関係なんてややこしくて、面倒くさいことは当たり前。武力をみせつけて、相手にソンタクさせようなんてさ。本当に傲慢。王様には負けないわ!

というわけで、3000万人の民が立ち上がります!

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