● 14年12月01日 ひょうきん弁護士
ひょうきん弁護士2 №101 判決 大石豊後高田市議 公職選挙法違反事件
2006年1月12日、大分地方裁判所は大石さんに罰金15万円と公民権停止3年の不当判決を下した。大石さんと弁護団は即日福岡高等裁判所に控訴した。
控訴審では何としても公民権停止3年の判決を、覆さなければならない。そこで私達は大石さんに対する捜査の異常性を強調した。
私が刑事役になり、大石さんを発見したところから、大石さんがビラを配布している状況、その時の刑事の位置をビデオで撮影し、高等裁判所で上映した。そして高裁で私がそのビデオの解説をした。
警察官は交差点で一旦停止違反を取り締まるために待機していたら、たまたま大石さんがビラを配布しているのを見つけたと証言した。川上誠一氏の芦屋派出所スパイ強要事件となぜか同じである。
それからずっと大石さんのビラ配布を尾行し大分県警警備課長に報告し、指示を受けていた。
直ちに配布先に豊後高田警察署の全員で聞き込みに入り、供述調書を作成した。大石さんのビラ配りが終わると何日か後には検事が豊後高田市に乗り込み、供述調書を作成した。
大石議員は裁判中にも議員に立候補し前回より30%得票を伸ばし、トップ当選を果たした。豊後高田市のような田舎では今でも反共意識が強い、その中でトップ当選を果たしたことは豊後高田市の市民がいかに大石議員に期待しているかを表している。
大石さんは一審では公民権停止3年の判決を受けた。控訴審でこれを改めさせるには裁判官に大石さんの議員資格を失わせるのは酷であると思わせることが必要である。
そのためには大石議員が常日頃どんな議員活動をして市民の信頼を得ているのかを立証した。そしてその大石議員の議席を警察・検察の汚い捜査と起訴によって奪っていいのかと裁判所に訴えた。
2007年9月7日福岡高等裁判所は大石さんに罰金十五万円、公民権停止なしの判決を下した。権力が狙った議席剥奪の意図を砕き、大石さんの議席は守られた。