● 16年02月21日 ひょうきん弁護士

ひょうきん弁護士2 №144 第二章 闘う弁護士 サラ金(三)



img-22209555583年の国会でサラ金規制法が私達の反対にもかかわらず成立した。この法律は名前だけはサラ金規制とサラ金を規制するかのように国民を欺いているが、この法律の真の目的は利息制限法を無効にすることにある。

私達弁護士は利息制限法を武器にサラ金と闘ってきた。この利息制限法が邪魔なサラ金業者は自民党に献金し、民主党、公明党をまきこんでこんな法律を作ってしまった。私達弁護士は、日本の法律を武器にして、社会正義の実現のために闘っている。その武器が奪われると大変困る。そこで、個別の裁判だけでなく、政治にも関心を持たざるを得ない。

この悪法が成立すると早速サラ金が私に電話をしてくる。

「先生、新しい法律が成立したのはご存じですね」

「もちろん知っている」

「じゃあ、今後は新法でいきましょう」

「いいや、私は利息制限法でいく」

「だって先生、新法の貸金規制法四三条には『制限利息超過部分の支払いを有効な利息の債務の弁済と見なす』と書いてあるじゃないですか。この法律を作るのに、うちの会社だって随分運動したんですよ」

「あのね、あなたは『利息制限法』を知っていますか」

「もちろんです。その法律で利息の制限をされていたのが、新法によって年73%までは利息をとっていいようになったのです」

「私が言うのは、利息制限第一条の二のことです。ここには『』超過部分を任意に支払ったときは、その返還を請求することが出来ない」と明確に書かれている。

ところが最高裁は、払った利息は支払義務があると思って払ったのだから、任意ではないと解釈して、返還請求が出来ると判決している。新法だって任意に支払ったことが条件になっている。私は理屈が好きですからね。最高裁で争って新しい判決をつくりたいと思っている。あなたの会社は付き合ってくれますか?」

「そんな事は、私では決められません」

「それじゃ会社でよく相談してください。私は新法を認めない。今後も利息制限法で計算します」

というわけで、サラ金も裁判がいやなので今のところ私の提案に応じているが、悪法を作られると大変迷惑する。


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