● 12年05月10日 ひょうきん弁護士

ひょうきん弁護士2 №11 日栄との闘い②



日栄から電話が入る。
「先生、借りたものを返すのは当たり前じゃないですか。借りたものを返していただけませんか」
「日栄は高利を取っている。これまで、いつ、いくら借りて、いつ、いくら支払ったのかを明らかにしてもらえませんか。私は日栄に内容証明を出したが、まだ回答がない」
「そんなものは借りた本人に聞いてください。私の会社はきちんと領収書を発行しています」
「取引が長いので、領収書がないものがありますので、正確に計算するために回答して欲しいのです」
「先生もわからん人やのう。借りたものは返さんといけんでしょうが」
「その話はもう聞きました。来客中なので電話を切ります」
「まだ話し中じゃないですか」
「これ以上話しても無駄だ」と電話を切る。すると直ちに電話がかかってくる。
「どうして電話を切るのか」
「もう話は終わった」
「そっちは終わってもこっちは終わってない。あんたはビフテキをたらふく食って食い逃げしたやつを弁護するのか」
「私の依頼人はビフテキもたらふく食ってはいませんし、食い逃げもしていません。利息を払いすぎたので、利息制限法に基づいて計算をして、残った元金があれば、返すといっているだけです」

同じことの繰り返しである。1日に何度も電話がかかってくる。普通の人は耐えられない。
日栄・商工ファンド弁護団が「目ん玉を売って金を返せ」「腎臓を売って借金を返せ」という悪質な取り立て行為をマスコミに公表した。やっとマスコミが商工ローンの悪質な取り立てを問題にして、大騒ぎになった。
日栄の小倉支店長が私のところに来て言った。
「大変失礼しました。先生の事件は七件、今後は資料はすべて提出します。利息制限法に従って計算をして、先生との和解に応じます」

小倉タイムス より転載


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