ひょうきん弁護士2 №44 解雇撤回と闘う 1

田中肇さん(仮名)が相談に来られた。相談の内容は次のとおりである。

「私はディスカウントショップオサダで働いています。オサダは残業手当を支払ってくれません。
それで私が働いていた小倉西港店の店長に、朝の集会で『残業手当を支払ってください』と言うと店長は、『社長は人件費を抑えるために残業手当を払わずに従業員を目一杯働かせよ。そのためには労働基準法を無視せよ。そうしないと企業間の競争には勝てないと言っているので残業手当は支払えない』と言いました。

そこで私は、平成十一年九月二十八日、北九州東労働基準監督署にオサダを労働基準法三十七条違反で告訴をしました。

すると会社は、私を降格し、給与を七万千円下げました。労働基準監督署は、告訴は受け付けるが残業手当は時効にかかり取れなくなるので弁護士に頼んで裁判しなさいと言われました。先生よろしくお願いします。それと弁護料はいくらかかるんでしょうか」

私 「あなたは従業員のために、会社から攻撃を受ける覚悟をして闘った。私もあなたの闘いに協力します。弁護料はとりあえずいりません。私は必ず勝ちます。勝った後で弁護士会の報酬規定に基づいて相手方から取ったお金で支払ってください」

私は直ちに会社に対して、田中さんから一切の委任を受けた、円満に話し合いで解決したい、事務所まで来るようにとの内容証明郵便を出した。

すると、オサダは田中さんを懲戒解雇にしてしまった。

事務所にやってきたオサダの人事課長に私は怒った。

「何で私が交渉しようと手紙を出したら解雇するの?」

「先生の内容証明が来たから解雇したわけではありません。田中はそもそも不良社員でして働きもせず文句ばかりなので解雇しました」

「それで、今日あなた、何をしに来たのですか」

「だって先生から呼び出されていますので来ました」

「じゃあ、田中さんをどうするの?」

「先生は降格と賃下げを元に戻せという要求でしたので、もう田中は首にしたので先生の要求には応じられません」

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