労働委員会の活用法

弁護士 横光 幸雄
2025年2月執筆

1.労働委員会とは
労働委員会は、労働者が団結することを擁護し、労働関係の公正な調整を図ることを目的として設置された機関です。(労働組合法19条)
中央労働委員会(国の機関)と都道府県労働委員会の2種類があります。労働委員会の委員は公益委員と労働委員と使用者委員の3人で構成されます。
労働委員会では、労働組合と使用者との間の集団的労働紛争を解決するため、労働争議の調整(あっせん、調停、仲裁)、不当労働行為の審査、労働組合の資格審査などを行います。

2.不当労働行為の救済申立
このように労働委員会は、憲法28条で保護された労働者の団結権の実効を確保するための制度で、団結権が侵害された場合は不当労働行為として救済命令を出すことになります。団結権が侵害され不当労働行為とされる場合の例示は以下の通りです。

3.不利益取扱い(労組法7条1号)
労働組合員であることや、労働組合を結成しようとしたこと、労働組合に入ろうとしたことを理由に、その労働者を不利益に取り扱うことは明白な不当労働行為であり禁止されています。解雇、配転、ハラスメント、査定などあらゆる不利益取扱いは許されません。

4.団交拒否(労組法7条2号)
正当な理由なく団体交渉を拒否することも団結権の侵害です。参加人数や時間などを一方的に制限したり交渉は開催したものの必要な資料を示さなかったり、のらりくらり対応して交渉を進展させないような態度も不誠実な団交ということで2号に該当します。

5.支配介入(労組法7条3号)
使用者が労働組合の運営に介入したり労働組合からの脱退を勧めたり、組合の悪口を言いふらしたりすることも禁じられています。御用組合にすることを目的として組合に対し経費を援助するなどの便宜供給することも許されません。

6.労働委員会への申立等を理由とする不利益取扱(労組法7条4号)
労働組合を保障するべき労働委員会への申立等を理由にして不利益取扱いをすることが許されないのは当然のことと言えるでしょう。 7.使用者から上記のような組合活動への妨害があった場合、組合はすみやかに労働委員会に申立をすべきだと思います。ただ実際は北九州の場合、労働委員会が福岡市内にあるため北九州市内で発生した不当労働行為について福岡県労働委員会に申立するケースはあまり多くないようです。しかし、福岡県労連は、労働者委員の一部を連合推薦から県労連推薦の委員に変更させるなど労働委員会の活性化に尽くしてきており、せっかくの労働委員会をできる限り有効活用していくことが求められています。

ご依頼・ご相談について

初回30分無料

お電話やWebフォーム、LINEにてご予約ください。
WebフォームやLINEでは24時間お申し込みを受け付けております。
あたたかい心をもってお悩みをお伺いし、専門的な知識と経験をもとにお答えいたします。お悩みのある方は、どうぞお気軽にご相談ください。

お電話はこちらから

093-642-2868

平日(土・日・祝を除く)9時~18時

※「初回相談30分無料」は初めて当事務所にご相談の方に限ります。