スキマバイトの注意点

弁護士 溝口 史子
2025年4月執筆

近年、スキマバイトで働く人が増えています。スキマバイトとは長期的な雇用契約を結ばず、都合のつく隙間時間に働くという働き方(いわゆる単発バイト、スポットワーク)で、アプリにより雇用主・働き手のマッチングをするものが主流です。スキマバイトには、働き方の多様性の観点から働く側にとっても、副業収入を得ることができる、面接や履歴書の提出が不要である、空いた時間に気軽に働くことができる等のメリットがあります。

もっとも、スキマバイトには、便利、気軽である一方、単発の雇用であるがゆえに、働き手にとって様々なリスクがあります。リスクをしっかり把握した上で、働き手として権利侵害を受けることがないよう、注意する必要があります。

1 労働条件の確認
スキマバイトも雇用の1形態であり、雇用主には働き手に対し労働条件通知書を交付する義務があります。通常は、画像データにより交付を受けることが多いようです。
労働条件通知書により、雇用主や就業場所、賃金額や時間外労働の有無、労働時間、就業内容等をしっかり確認しましょう。
また、就業場所で雇用主以外から業務指示を受けた場合、その契約は雇用契約の名を借りた偽装請負、偽装派遣であるおそれがあります。この場合には、就業をやめるか、就業した場合であっても近くの労働局に相談しましょう。

2 賃金未払への対応
スキマバイトは単発の雇用契約であるため、賃金未払が生じた際、泣き寝入りをする働き手が少なくありません。
労働基準監督署に相談したり、労働組合や弁護士(法テラス(資力条件あり)や、福岡県弁護士会の労働相談の利用により、無料で法律相談を行うこともできます)に相談したりし、解決をはかりましょう。
なお、スキマバイトも雇用契約である以上、労働基準法が適用され、時間外労働(複数の雇用主の下で働く場合、労働時間は通算されます)、休日労働、深夜労働には割増賃金が発生するため、これらについても未払となることがないよう注意しましょう。

3 労災保険の適用
スキマバイトでは、単発の就労であるがゆえに、雇用主から十分な安全教育を受けることができず、また働き手にも経験やスキルが不足しており、労災事故が起きやすい状況にあります。
万一労災事故に遭った場合、スキマバイトも雇用契約であることから、労災保険の適用を受けることができます。まずは雇用主に労災保険の適用を求め、雇用主が労災保険の適用を拒絶する場合には、労働基準監督署に自分から労災報告をしましょう。

4 闇バイトに注意
最後に、スキマバイトでは面接等を経ずに雇用契約を締結することから、雇用主の実態がわかりにくく、前述した偽装請負、偽装派遣もさることながら、気が付くといわゆる闇バイトに応募してしまったということも起きかねません。
雇用主の実態がわからないアルバイトや「楽・簡単・高収入」をうたうアルバイトには応募しない、応募してしまった場合であっても怪しいと思ったら絶対に個人情報を提供せず応募を取りやめる等し、闇バイトに関わることがないよう気を付けましょう。万一、雇用主を名乗る者に個人情報を提供してしまったり、脅迫を受けたりすることがあったら、必ず警察に相談してください。

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