ひょうきん弁護士2 №116 第一章 給食袋

遊び人の僕はお出掛けが好きです。ある日、家族全員で遊びから帰り、テレビを見ていました。こんちゃんが僕に

「洗濯物を取り込んで」

と命じました。疲れていた僕は

「あなたもテレビを見ているやないね。僕も疲れているから一緒に取り込もう」と反抗しました。するとこんちゃんは

「洗濯物は干した人が取り込むの」

と理論的に命じました。僕はクソっと思いましたが、一人で取り込みました。するとこんちゃんは、洗濯物の中に肇の「給食袋がない」と騒ぎだしました。

「そんなこと言って僕は知らん」

「知らんがあるね。あなたが取り込んだのだからどこかに落としたに違いない。探してきなさい」

「探せと言っても外は暗いし、明日にしよう」

「懐中電灯があるじゃないね。早く探しに行ってきなさい」

やむなく探しに出たけれど、どこにも見つからない。

「こんちゃん、見つからないよ」

「こら肇、自分の給食袋をお父さんが探しよるのに、自分はテレビをテレッと見て。早よ、お前も探しに行け」

仕方なく、今度は二人で探しました。しかしやはり見付かりません。

こんちゃんに「見付かりません」と報告すると、怒ったこんちゃんは「そこに座れ」と二人を座らせました。そして物差しで十数回、二人を叩いたのです。竹の物差しは衝撃で割れてしまいました。

翌日、僕が帰ってくるとこんちゃんは妙に機嫌をとります。

「お父さん、お刺身買ってきたよ。ビールも冷えとるよ」

「こんちゃん、今日はおかしい。何かある。どうしたのか」

「あのね、肇の給食袋、あれ私が洗濯するの忘れとった」

「あんた、いい加減にしろよ。あんまりじゃないか」と僕が怒ると、こんちゃんはおもむろに言いました。「あなた、私が正直に白状したから、この家に平和が戻ったのよ。どっちが良かったかよく考えなさい」

ご依頼・ご相談について

初回30分無料

お電話やWebフォーム、LINEにてご予約ください。
WebフォームやLINEでは24時間お申し込みを受け付けております。
あたたかい心をもってお悩みをお伺いし、専門的な知識と経験をもとにお答えいたします。お悩みのある方は、どうぞお気軽にご相談ください。

お電話はこちらから

093-642-2868

平日(土・日・祝を除く)9時~18時

※「初回相談30分無料」は初めて当事務所にご相談の方に限ります。